
一般的に、よく言われている「赤ちゃんは母乳で育てたほうが健康に育つ」という意見。現在ではミルクの改良も進んでいて、取り入れる家庭も増えていますが、何故母乳が良いと言われているのか知っていますか?
今回は、その根拠と、母乳育児が与える母子への影響についてご紹介したいと思います。
母乳が良い理由3つ
1.赤ちゃんへの影響

母乳にはタンパク質や、ミネラルだけでなく脂肪分、乳糖、塩分、酵素などといった様々な栄養素が含まれています。その数はなんと100種類以上。これらの栄養素は赤ちゃんの発育に大きく影響し、欠かせないものとなります。その100種以上の栄養素が多すぎず、少な過ぎず、バランス良く含まれているのが母乳なのです。さらに母乳は消化機能が大変すぐれているので、腸の機能がまだ成熟していない赤ちゃんにも負担をかけることなく栄養を与えることが可能になります。
また、母乳はお母さんの血液からつくられているため、白血球、ラクトフェリン、リゾチームといった体を守ってくれる免疫物質もたくさん含まれています。その中でも免疫グロブリンAという物質は市販のミルクには添加できない、母乳にだけ含まれる栄養素です。実は、お腹の中にいるとき、お母さんの胎盤から栄養をもらう際にも免疫物質(免疫グロブリンG)を赤ちゃんは受け取っているのですが、免疫グロブリンAは胎盤からは送られてこず、母乳にのみ含まれています。そのため、母乳を飲んでいる赤ちゃんは2重の免疫で守られているということになります。この点から、赤ちゃんの免疫力を上げるには母乳を飲ませることが効果的だといえます。
2.お母さんへの影響

母乳は、赤ちゃんの免疫力を上げるためだけでなく、お母さんにもいい影響を及ぼします。お母さんは、授乳中にオキシトシンというホルモンが分泌されるのですが、オキシトシンは別名「幸せホルモン」とよばれることもあるホルモンです。これは幸福感に大きく作用するもので、授乳中にオキシトシンがでることによってストレスが軽減します。抱っこしながら授乳することによって、スキンシップもできるので赤ちゃんへの愛情がより一層高まります。
また、オキシトシンには妊娠・出産によって広がった子宮を元の大きさに戻す収縮を助けてくれるという大事な働きもあるので、母乳育児は出産後のお母さんの体の回復を早めてくれるという嬉しい効果もあります。そして、もう一つ忘れてはならないのが、授乳期間中は無月経になるということ。月経前や最中に心身共に不安定になるPMS(月経前症候群)がありますが、これは月経がある女性のほとんどが経験したことがあると言われています。この辛いPMSですが、授乳期間中は月経が起こらないので避けることができます。育児中の月経痛やPMSに悩まされないことも、母乳育児の大きなメリットのひとつです。
3.経済的な影響

母乳はお母さんの血液からつくられますが、赤ちゃん用のミルクを購入するとなると、月額で大体5000円程の出費となります。そのほかにも、哺乳瓶や消毒液といったものを含めると、なかなか安いとは言えません。
そのお金をお母さんの食事にあてることで、美味しいごはんも食べることもできて、よりよい母乳をつくることもできるので、家計的にも母乳は一役買ってくれます。
また、深夜の授乳の際にも、起きてミルクを作って、あげて、片付けるという作業は大変です。母乳だとその必要が無いので体力的にも、消費を抑えることができます。
最後に
これらの点でみても、母乳は赤ちゃんに必要な栄養素を与えることができるだけでなく、お母さんの体まで助けてくれます。母乳育児は母子ともに健康を維持する効果的な方法です。
